ヘスペリジンは、ポルフェノールの一種で、
青ミカンなどの柑橘類の皮やすじに多く含まれる栄養素です。
ヒトの生命活動に必須の栄養素であると考えられていたので、
ビタミン類の仲間と考えられ、ビタミンPと呼ばれました。
(実際は、ビタミン類ではないと確認されています)
ヘスペリジンは、熱や光に弱く、酸化しやすい成分です。
ミカンなどの植物由来のヘスペリジンは、水に溶けにくい性質なので、
体内への吸収はあまりよくありません。
今では、水に溶けやすく、とても吸収力の高いヘスペリジンが開発され、
サプリメントなどに利用されるようになりました。
ヘスペリジンは、活性酸素を除去する抗酸化作用や、
末梢血管を強化する働きが知られています。
また、ビタミンCの吸収を促進する作用もあります。
ヘスペリジンの効果
末梢血管には、毛細血管というとても細かい血管が多くあり、
細胞は、末梢血管から酸素や栄養を与えられて、健康な状態を維持しています。
末梢血管を強くしなやかにしておくためには、
血管を構成するコラーゲンを十分に生成することが大事で、
コラーゲンを生成するには、ビタミンCが働きます。
ヘスペリジンは、ビタミンCの働きを補強する作用があるので、
血流を改善する効果を発揮するのです。
ヘスペリジンの摂取によって、手足の先の末梢血管の血流が改善されれば、
体温の上昇を促し、冷え性を改善することにつながります。
高血圧は、血管を流れる血液が、血管内壁に異常に高い圧力をかけている状態です。
高血圧から、頭痛やめまい、動悸や息切れ、手足のしびれなどの症状が出ます。
ヘスペリジンの血流を改善する効果は、高血圧の予防にも効果があります。
アレルギー反応が起こると、血液中から白血球が飛び出して、
侵入してきた物質に攻撃を始めます。
白血球が通れるように、末梢血管は透過性を高めるため、
同時に、水分やタンパク質などが過剰に通り抜けてしまい、
結果的に、花粉症の鼻ずまりや鼻水などの症状を引き起こします。
ヘスペリジンには、末梢血管の透過性をコントロールする働きがあるため、
花粉症の症状を予防する働きが期待できます。