日本原産の明日葉は、生命力が強く、豊富な栄養素を含んでいることから、昔から不老長寿の妙薬とされてきました。
セリ科の植物で、特有の香りとほのかな苦味が特徴です。
中国では、枯れる前に掘り起こした明日葉の根を、朝鮮人参の代用として利用しているようです。
明日葉に含まれる成分
β-カロテンには、紫外線によって発生した活性酸素を無効化する働きがあり、メラミン色素の発生を抑制する効果があります。
若返りのビタミンと呼ばれているビタミンEや、コラーゲンの生成を促進するビタミンCなどが、肌のハリを保ち、シワの予防や改善に役立ちます。
β-カロテンから変換されたビタミンAは、皮膚やのどなどの粘膜を正常に保つ働きがあり、ビタミンCやビタミンEには、免疫力を高める働きがあるので、口内炎や風邪の予防に効果的であるとされています。
カリウムには、余分なナトリウムをカラダのそとへ排出する働きがあるので、血圧を下げ高血圧を予防する効果があります。
食物繊維やビタミンB1、ビタミンCなどにより、便秘の解消に効果があります。
葉や茎を切った時に出てくる淡い黄色の汁には、ポルフェノールの一種であるフラノボイドのカルコンやクマリンが豊富に含まれています。
カルコンは、血中コレステロールを減少させるので、動脈硬化のリスクを軽減させます。
β-カロテンやカルコンには、強い抗酸化作用があるので、血中の脂肪の酸化を防いで、血管を若々しく保ってくれるため、動脈硬化の予防に効果を発揮します。
ルテオリンとクマリンには利尿作用があり、むくみが改善されます。
明日葉には、神経成長因子を増加させる働きがあり、神経細胞の分化の促進や維持・機能回復、脳神経の損傷の修復などの効果があります。よって、アルツハイマー型の認知症や、糖尿病合併症などによる末梢神経障害の予防や治療に効果があります。